青果スタッフの全て!青果の仕事内容、魅力、給料や求人情報まとめ

青果売り場に並ぶ新鮮な野菜や果物の画像。青果スタッフの仕事内容や魅力、給料、求人情報を紹介する記事用の素材。


新鮮な野菜や果物を扱う仕事に魅力を感じ、青果スタッフの仕事に関心を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、青果スタッフに興味がある方に向けて、具体的な仕事内容や必要なスキル、給料や待遇、将来的なキャリアパスなど、詳しく解説していきいます。

青果の仕事に興味がある方、キャリアを積みたい方は
この記事を活用して新たな挑戦を始めましょう。

スーツを着た4人
目次
スーパーの青果コーナーに陳列された新鮮な野菜の棚。袋詰めされた野菜が整然と並んでいる様子。

まずは、青果スタッフの具体的な仕事内容を見ていきましょう。

主な仕事は以下の通りです。

仕事

注文・仕入れ

まず、商品の注文や仕入れを行います。

野菜や果物は気候によって流通量や価格が変わります。

また、天候やトレンドによって日々お客様のニーズも変化します。

チーフ、バイヤー、マネージャーなどの管理職は、それらのことを予測して、売れる商品を選定しているのです。

仕事

野菜・果物のカット・袋詰め

スイカ、かぼちゃ、大根などの大きな果物や野菜は、単身世帯や二人暮らし世帯向けに1/2カットや1/4カットのものも販売します。

また、サラダなどにすぐ使える千切りキャベツや、すぐに食べられるカットフルーツなども、お客様に手に取ってもらいやすくなります。

仕事

種類別に分類する

陳列の前に、野菜を種類別に分けていきます。

根菜、いも、葉物野菜…というように、分類別にも分けることで、お客様がどこに何があるかを把握しやすくなります。

仕事

商品の陳列

分類した野菜を棚に陳列していきます。

この並べ方も、お客様が買いたい商品を見つけやすいように、手に取ってもらいやすいように工夫します。

また、野菜や果物はカラフルで種類も多種多様なので、色合いのバランスなどにも気を配っているようです。

仕事

見切り・値下げ

賞味期限が近くなった野菜や果物の見切り・値下げも、食品ロスを減らすために大切な仕事です。

値下げ品を見つけてもらいやすいように、値下げ野菜のコーナーを作るなど、工夫しているお店もよくあります。

エプロンを着た女性スタッフが笑顔でOKサインをしている姿。青果スタッフの仕事の魅力ややりがいを表現したイメージ。

青果スタッフの求人の多くは未経験OK

とされており、特別な資格やスキルがなくても採用してもらえる場合がほとんどです。

しかし、青果スタッフとしてキャリアを形成していくことを考えると、持っていることが望ましいスキルや有利な資格もあります。

ここでは、それらのスキルや資格について解説していきます。

青果スタッフに求められるスキル

青果スタッフが持っていると有利なスキルは以下の通りです。

野菜に関する知識

青果スタッフには、旬、分類、管理方法、美味しい調理方法など、野菜や果物に関する幅広い知識が必要になります。

もちろん就活の時点では、これらの知識を持っていなくても雇ってもらえることがほとんどなので、仕事をしていくうちに覚えることはできます。

しかし、もともと野菜や果物に興味があり、時期や調理方法など、基本的な知識があった方が、仕事に慣れやすいと言えるでしょう。

色彩感覚・配列のセンス

これは意外なことかもしれませんが、青果スタッフには色彩感覚や商品を配列するセンスも求められることがあります。

青果部門で扱う野菜や果物は種類が非常に多く、カラフルです。

そのため、お客様が手に取りやすい、見やすい、そして賑やかできれいに見えるように多種多様な商品を並べるためには、このようなセンスが必要になってくるのです。

手にとりやすい工夫をする力

スーパーの青果コーナーの商品や陳列は、お客さんの立場からはなかなかわからないような、様々な工夫がされています。

たとえば、大根や白菜などの大きな野菜は、1人や2人暮らしにとっては丸ごと1個使い切るのが難しく、手にとりにくいと考えられます。

そこで、半分や1/4に切り分けられているのです。

また、冬の時期になると、鍋に使える具材をカットしたミックス野菜が売っていたり、鍋コーナーが作られていたりします。

あのコーナーを見て、「今日は鍋にしよう」と、野菜を手に取った経験がある方もいるのではないでしょうか。

「単身世帯が増えているからカット野菜を増やそう」、「冬になったから鍋コーナーを作ろう」というような、青果スタッフの方の工夫が売り上げに繋がっていると言えます。

ニーズを把握する力

特にチーフやバイヤーになると、「バナナダイエットが流行っているからバナナの入荷を増やそう」など、トレンドに合わせて発注する商品やその数も工夫できるようになります。

お客様のニーズや世間のトレンドに合わせて工夫できる力は、青果スタッフからバイヤーやマネージャーにキャリアアップしていく際に、特に求められる能力になります。

青果スタッフに役立つ資格

青果スタッフになるために特別な資格は必要ないことはほとんどですが、持っていると有利だったり、お仕事に役立つ資格もあります。

特に野菜や果物の知識を問う資格は、青果スタッフならとっておいて損はありません。

資格は自分の知識や能力を証明するためだけでなく、資格取得を目指した勉強をすることで知識を増やすためのものでもあるからです。

たとえ就職のためには不要だったとしても、青果スタッフの仕事にきっと役に立つでしょう。

ここからは、青果スタッフに役立つ資格を3つ紹介します。

証明書普通免許
証明書野菜コーディネーター
証明書果物インストラクター


証明書

普通免許


こちらは少し毛色の違う資格ですが、青果スタッフに限らず、スーパーや個人経営の小売店では、求人の応募資格に「運転免許」と記載のある募集が一定数あります。

運転免許がなくても応募できる求人がほとんどなので必須ではありませんが、バイヤーになると市場まで運転する必要が出てくる場合もあります。

まだ免許を持っていない方は、早めに取得しておいて損はないでしょう。

証明書

野菜コーディネーター


野菜コーディネーターは、一般社団法人ホールフード協会が認定している民間資格です。

通信講座の「がくぶん」の野菜コーディネーター養成講座を修了すると取得できます。

講座の標準受講期間は4ヶ月、認定試験なども特にないので、取得難易度自体はそれほど高くありませんが、青果スタッフに役立つ様々な知識を学べます。

内容の例としては次のようなものがあります。

・野菜や果物に関する基本知識

・色々な野菜の特徴

・それぞれの野菜の保存方法

・調理方法・レシピ

証明書

果物インストラクター


果物インストラクターは、日本インストラクター技術協会(JIA)が認定している民間資格です。

取得方法はJIAが主催している果物インストラクター資格認定試験に合格することです。

試験の内容は独学の他、通信講座やJIA認定講座を行うスクールに通って勉強することができます。

こちらも青果スタッフに役立つ知識を幅広く学べます。

内容の例は次の通りです。

・色々な果物の栄養成分

・各都道府県で生産される果物

・果物の旬

給与明細の封筒と電卓、カレンダーが並ぶイメージ。青果スタッフの給料や待遇に関する情報を象徴する素材。

青果スタッフは、アルバイトやパートとして働く人も多く、時給は950-1200円程度が目安となります。

正社員としての募集は、将来的にチーフ、バイヤー、マネージャー、店長などの管理職になることを前提としたものが多く、募集時の月収は15-25万円ほどです。

給与や待遇のイメージがしやすいよう、実際の求人情報を見てみましょう。


スーパーで青果スタッフとして働く正社員を募集する求人です。

  • 青果部の管理
  • 果物や野菜のカット
  • 発注

【待遇】

  • 雇用形態:正社員
  • 月給:22万8899円〜
  • 勤務時間:7時〜21時の間で8時間+休憩100分
  • 週休2日制
  • 慶弔見舞あり
  • 福利厚生充実
  • 退職金あり
  • 制服あり
  • 交通費支給

生鮮業界に特化した求人サイト「FOOD MATCH」では、青果スタッフなどのスーパーのお仕事をはじめとした生鮮業界の高待遇求人や未公開求人を多数掲載しています。

スーパーのお仕事に興味がある方は、利用してみてください。

フードマッチCTA画像

生鮮業界求人サイト

フードマッチCTA
エプロンを着た女性スタッフがパソコンで作業している様子。青果スタッフの事務作業や発注業務を表現したイメージ。

次に、青果スタッフのキャリアパスを見ていきましょう。

青果スタッフからキャリアアップしていく場合、次のようなキャリアパスが考えられます。

青果スタッフ

青果スタッフとしての働き方はキャリアのスタート地点になります。

チーフやサブチーフの指示に従い、商品の陳列や在庫整理、発注業務、接客などを行います。

サブチーフ・チーフ

店舗の青果部門のリーダーとして、管理業務を行う立場です。

部下である青果スタッフに発注、商品の陳列、在庫整理に関する指示を出すとともに、作業計画・販売計画の作成などの計画管理業務や、業務の改善を行います。

また、チーフの補助としてサブチーフを置く店舗もあります。

店長・副店長

青果部門のチーフを経験した後、店長を任されるようになることもあります。

青果部門を超えて店舗の各部門をまとめ、従業員の管理や店舗全体の予算管理などの運営業務を行います。

バイヤー

副店長、店長が専門を超えて全体を統括する方向の出世であるのに対し、バイヤーは青果のスペシャリストとしての出世と言えます。

早朝の市場に足を運び、各店舗に入荷する商品の買い付けを行います。

野菜や果物に関する十分な知識と目利きの技術があるのはもちろんのこと、顧客のニーズやトレンドを理解して売れる商品を選んだり、商談に参加したり、販売管理を行ったりと、幅広い能力が必要になります。

マネージャー

バイヤーからさらに出世していくと、青果部門全体のトップであるマネージャーになります。

青果部門に属するバイヤーなどの従業員の管理や、部門目標の設定や予算管理などの管理業務を担います。

悲しい表情の顔が描かれたオレンジ色のカードを持つ手。青果スタッフの仕事における課題やつらさを象徴するイメージ。

青果スタッフの体験談などを調べると、「青果スタッフはつらい」という意見を見かけることがあると思います。

青果スタッフは野菜や果物に興味がある方などには楽しめるお仕事ですが、人によってはつらいと感じるような要素も確かにあるようです。

青果スタッフがつらいと言われるよくある理由は以下の通りです。

早朝から作業がある

野菜の果物や仕入れは朝になることが多く、スーパーの開店前の早い時間に店頭に陳列する必要があります。

この作業は開店時間前に済ませる必要があるので、時間にも追われることになります。

また、出世してバイヤーなどになると、さらに早朝の市場などに行って買い付け作業を行わなければいけません。

アルバイトやパートで働く分にはシフトを調節して対応可能ですが、正社員としてキャリア形成をしていくことを考えると、朝型の人の方が向いていると言えます。

覚えなければいけないことが多い

青果部門で扱う野菜や果物は、季節によって取り扱われる商品やその状態、管理の仕方が変わってきます。

そして、扱う商品の種類も非常に多種多様です。

青果スタッフは、それぞれの野菜や果物の特徴や扱い方、陳列の仕方を把握しておく必要があるため、覚えなければならないことは多くなります。

商品の扱いに細かい配慮が必要

青果スタッフが扱う野菜や果物は、上でも書いた通り非常に種類が多い上、商品の状態も入荷してから刻々と変化します。

さらにその変化の仕方も季節やその日の天候、運搬の仕方によって変わります。

スーパーで買った野菜や果物が腐ったり痛んだりしていた経験が一度はある方も多いのではないでしょうか。

そのようなことがないよう、商品の状態を正確に把握し、痛めてしまわないように配慮して扱う必要があります。

体力が必要

青果スタッフの仕事では、野菜や果物がたくさん入ったダンボールを持ち上げたり運んだりすることも多々あります。

体力のない人は、身体的なつらさを感じるでしょう。

しかし、これは長く続けるうちに慣れていく部分でもあります。

青果スタッフが手袋を着用して包丁で野菜をカットしている様子。カット野菜の準備作業を表現したイメージ。
指をさしている女性

大変なところもある青果スタッフですが、上記のことが気にならなければ、楽しく続けていけるような魅力ややりがいがたくさんあります。

青果スタッフの仕事の魅力ややりがいとしては、次のようなものがよく挙げられます。

野菜や果物についての知識が身に付く

青果スタッフの仕事では、野菜や果物について覚えなければならないことがたくさんある分、続けていくうちに自然と知識が身についていきます。

スーパーの売り場から質の良い野菜や果物を選ぶことができる目利きのスキルや、美味しい調理の方法、旬などについての知識は、日常生活に非常に役に立つでしょう。

発注の工夫が売り上げにつながると嬉しい

野菜や果物の売り方は、入荷した野菜をただ並べれば良いわけではありません。

お客様に買ってもらいやすくするために、野菜をカットしたり、鍋コーナーを作ったりと、様々な工夫をしています。

自分の工夫が売り上げアップにつながるのも、青果スタッフの楽しみです。

陳列の工夫が楽しい

陳列が楽しいというのは、スーパーの職員の中でも青果スタッフならではの魅力かもしれません。

種類が豊富でカラフルな野菜や果物の陳列は、様々な工夫がされています。

青果スタッフの方は陳列の時に、次のようなことを考えているそうです。

  • イモ類、根菜類…など、同じ分類のものを近くに置く
  • 重いものを下、軽いものを上に置く
  • 土の中で育つものは下、上の方に実ものは上に置く
  • 彩りを綺麗にする
  • 料理に一緒に使われるものをまとめる(カレー具材コーナー、鍋コーナーなど)
  • 見切り品をわかりやすくまとめる

正直、こんなに色々なことを考えていたんだ!と驚きますよね。

売り上げアップの工夫をしつつ、見やすく、綺麗に陳列することにやりがいを感じる青果スタッフは多いようです。

カラフルな野菜と果物が棒グラフと組み合わさったイラスト。青果市場のデータやトレンドを表現したビジュアル。


将来的に青果スタッフとしてキャリア形成していきたいと考えている方は、青果市場の動向や将来性も確認しておきましょう。

まずは野菜や果物の卸売数量と卸売価格の変化を解説します。

青果卸売り数量・価格の変化

農林水産省によると、2022年の野菜の卸売数量は879万tで、前年より5%減少しました。

これは、不作により玉ねぎや大根などの生産量が低下したためです。

一方卸売価格の方は、流通量の低下により玉ねぎや大根の価格が高騰したため、前年より2%増加の2兆36億円となりました。

果実の方は、卸売数量は269万tで、前年よりこちらも5%減少しました。

これは不作によりみかんやバナナなどの卸売数量が減少したためです。

卸売価格は前年より1%増加の1兆800億円で、これは米国におけるりんごの不作などにより、一部の果実の卸売価格が高騰したためと考えられます。

過去10年間の市場動向を見ると、卸売価格が大きく高騰していることはなく、青果市場の規模はここ10年で一定水準を保っていると言えます。

青果スタッフの将来性

青果はその性質上、その年の天候に左右されて卸売数量が変動しやすい市場です。

しかし、収量が少ない年はその分価格が上がるため、全体的な市場規模は大きく減少することはありません。

少子高齢化により人口は減少しているにも関わらず、市場規模はここ10年で同程度の水準が保たれており、市場は比較的安定していると言えます。

また、青果は必需品のひとつであり、トレンドの変化で青果全体の需要がなくなることはありません。

青果スタッフの仕事の将来性は十分にあると言えるでしょう。

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この記事を読んで、青果スタッフの仕事をしてみたいと思った方も多いのではないでしょうか。

キャリア形成をしていくためにも、まずはどこに就職するかが非常に重要になります。

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