厚生労働省が実施した令和2年転職者実態調査によると、令和2年10月1日時点で7.2%の一般労働者が転職しました。
従来の日本には、終身雇用の思想が強く根付いていました。
しかし、時代とともに終身雇用が崩壊し始め、転職活動が頻繁に行われるようになりつつあります。
一方で、仕事を辞める勇気が出なくて転職に踏み出せないという方も少なくないでしょう。
本記事では、仕事を辞めることへの不安解消法や仕事を辞めるメリットなどを紹介します。
最後まで読んで、理想的なキャリアプランに向けて積極的に行動できるようになろう!
仕事を辞めるメリット【3つ】
仕事を辞めることのメリットを知ることで、勇気が出ることもあるでしょう。
ここからは、仕事を辞めるメリットを3つ紹介します。
ストレスから解放される
仕事を辞めると、日常的に感じていたプレッシャーや責任から解放されるため、ストレスが軽減します。
とくに、朝早く起きる必要がなくなり、通勤ラッシュや職場の人間関係に悩まされなくなります。
さらに、ノルマや上司からの叱責に対する恐怖もなくなり、精神的な負担が大幅に減ることで、気持ちが楽になると感じるでしょう。
人間関係の悩みが解消される
仕事を辞めると、職場での煩わしい人間関係から解放されます。
冷たい先輩や悪口を言う同僚、パワハラする上司など、ストレスの原因となる人々と接する必要がなくなります。
また、良好な関係が築けていない場合、職場にいる時間が苦痛に感じられますが、退職することでその問題から解放され、精神的な負担が軽減されるでしょう。
職場の人間関係が改善しない場合、思い切って辞めることでしか解決できないこともあります。
視野を広げられる
同じ会社で働き続けると、その会社のやり方や価値観に囚われがちになります。
転職を経験することで、他企業の社風や異なる価値観に触れる機会が増え、仕事観に関する視野が広がるでしょう。
とくに、現代ではリストラや倒産のリスクが高いため、視野を広げることが重要です。
仕事を辞めて、新たな経験を積むと、自分の成長や将来のキャリアに役立ちます。
仕事を辞める勇気がない理由【5つ】
なぜ、仕事を辞めたいと思っても辞められない人がいるのでしょうか。
ここからは、仕事を辞める勇気がない理由を5つ紹介します。
罪悪感を感じる
仕事を辞めようとすると、仕事を途中で辞めることが悪いことだと思い込むことがあります。
たとえば、新卒での退職や正社員の責任を果たさないことに対する不安です。
また、職場に迷惑をかけることへの申し訳なさも影響します。
特に、人手不足の職場や良くしてもらった上司や同僚への申し訳なさから、罪悪感を感じることがあります。
自分の決断に迷いがある
自信が持てず、退職後のビジョンが不明確だと、辞める決断が難しくなります。
辞めることのデメリットを過大に感じていると、退職後の方向性が見えなくなるため、不満があっても現状にとどまってしまいます。
また、辞めたい気持ちを「自分の甘え」と考え、自分を責めることもあります。
このように、自分の能力や価値を疑い、退職をダメな選択だと感じることで、決断に迷いが生じます。
辞めた後のことが不安
退職後の生活や転職への不安が大きいと、仕事を辞めにくくなります。
転職先が見つかるか、待遇や環境が今より悪くならないか、また収入が減ることや引っ越しの必要性など、将来への不確定要素がたくさんあります。
このような未来への恐れが現状維持の理由となり、退職の決心を鈍らせます。
引き止められるのが怖い
上司や同僚に退職の意思を伝えると、引き止められることで決心が揺らいでしまう恐れがあります。
とくに、押しに弱い性格の人は、引き止められるとそれ以上言えなくなり、結果として退職を先延ばしにしてしまうでしょう。
また、職場の状況や上司の反応によっては、辞めることが難しく感じられ、退職の意思を伝える勇気が出なくなります。
周囲から非難されるのが怖い
退職することで他人に迷惑をかけたり、「逃げた」と思われたりすることに恐れてしまう場合があります。
近年は、転職に対して比較的寛容になってきましたが、仕事を辞めることに対して批判的な意見を持つ人からの非難を気にしてしまい、転職の意志があっても行動に移せないことも少なくありません。
仕事を辞めることに対する不安解消の方法【5つ】
ここからは、仕事を辞めることに対する不安解消法を5つ紹介します。
理由を明確にする
退職したいときは、なぜ仕事を辞めたいのかを明確にしましょう。
仕事を辞める理由を明確にすることで、辞める決断に対する自信が持てるようになります。
また、具体的な理由があることで、将来の選択肢や次のステップが見えやすくなり、漠然とした不安が減少します。
さらに、自分の気持ちや目標を整理することで、他者に対しても説得力を持って伝えられ、退職に伴う不安や迷いを解消しやすくなるでしょう。
信頼できる人に相談する
自分の力だけでは仕事を辞める勇気が出ない場合は、上司や同僚、友人など信頼できる人に相談してみましょう。
信頼できる人に相談することで、自分の考えが整理され、客観的な視点を得られます。
他者からのアドバイスや共感を受けることで、自分の選択が正しいかどうかを確認でき、不安が軽減されるでしょう。
また、信頼できる人に話すことで、心理的なサポートを得られ、孤独感が和らぎます。
さらに、相談を通じて新たな視点や解決策が見つかることもあり、結果として退職に伴う不安を解消しやすくなります。
転職活動を始める
実際に転職活動をスタートさせることも仕事を辞める勇気を出すのに有効です。
転職活動を始めることで、新しいキャリアの可能性が見えてきます。
新たなキャリアビジョンに基づき、次のステップに向けて具体的な行動を起こすことで、未来への不安が軽減され、自分がコントロールできる状況に対する安心感が生まれるでしょう。
また、求人情報を調べたり、面接を受けたりすることで、自分のスキルや経験が評価される場を見つけやすくなり、将来への希望が湧いてきます。
これにより、現在の仕事を辞める決断が現実的で前向きなものに感じられるようになります。
期限を決める
仕事を辞める勇気が出ない場合は、いつまでに仕事を辞めるかを明確にしましょう。
期限を決めることで、辞めるタイミングが明確になり、漠然とした不安が軽減されます。
具体的なスケジュールを設定することで、退職に向けた準備を段階的に進められ、計画的に行動できる安心感が得られるでしょう。
また、期限を設けることで決断を先延ばしにせず、自分の意志を確固たるものにできます。
これにより、辞めることに対する不安が具体的な行動に変わり、精神的な負担が軽くなります。
退職代行を利用する
退職代行とは、依頼者に代わり、退職手続きを代行するサービスのことです。
仕事を辞める勇気が出ない方には、退職代行がおすすめです。
退職代行を利用することで、上司や同僚との直接的なやり取りを避けられ、ストレスやプレッシャーが軽減されます。
退職のプロが対応するため、手続きがスムーズに進み、自分の負担を減らせるでしょう。
また、法的な問題やトラブルのリスクも低くなるため、安心して退職を進められます。
これにより、辞めることに対する不安が解消され、スムーズな転職や次のステップに集中できます。
仕事を辞めるまでの流れ【11STEP】
仕事を辞めるためには、やるべきことがいくつかあります。
ここからは、仕事を辞めるまでの流れを11個のステップに分けて紹介します。
退職の意思を伝える
仕事を辞めるためには、まず退職の意思を直属の上司へ伝えましょう。
|退職の意志は、メールやチャットではなく、直接会って伝えるか、リモートの場合はオンライン会議ツールを使用して伝えてください。
退職日が決まっている場合は、感謝の気持ちとともに、「○月○日付で退職を希望しております」と退職希望日を明確に伝えましょう。
退職理由を聞かれた場合は、会社への不満を口にせず、穏便に進めるようにしましょう。
さらに、就業規則を確認し、退職の申し出時期を守ることも重要です。
退職願を提出する
退職願とは、退職の意思を会社に伝え、承諾を求めるための書類です。
|口頭で伝えた後、就業規則の退職申し出期限を確認し提出しましょう。
無期雇用では2週間前の通知で退職可能ですが、会社によっては3カ月前などの早期通知が求められることがあります。
また、有給休暇を消化しつつ円満退社を目指すためにも、規則を確認しましょう。
退職願は縦書きが基本ですが、横書きも可能です。
手書きで書く際は、黒インクのペンを使い、B5またはA4サイズの用紙を使用しましょう。
提出時は、白色の封筒に三つ折りにして入れるのが一般的です。
退職日を決定する
退職願で公式に退職する意思を示したら、具体的にいつ頃退職するかも決めます。
|退職日を決める際は、「社会保険(健康保険・年金)」の負担を考慮し、可能であれば次の職場の入社前日を退職日に設定すると、社会保険料を節約できます。
また、「賞与や退職金」の支給日を確認し、それらを受け取れるように退職日を調整しましょう。
転職先が決まっている場合は、「次の職場の入社日」を基に退職日を決めてください。
転職先が決まっていない場合は、月末の退職がおすすめです。
退職届を提出する
退職届は、退職の意思を正式に会社に通知するための書類です。
退職の日程などがある程度定まったら、1か月前を目安に提出しますが、民法では14日前でも可能です。
就業規則に退職の通知期間が記載されている場合は、就業規則に従いましょう。
退職届は、直属の上司に提出しますが、宛名には会社の最高責任者の名前と役職を記載してください。
退職理由は「一身上の都合により」などとし、上司と決めた退職日を記入しましょう。
提出日や所属部署、氏名を記載し、捺印を忘れないでください。
仕事を引き継ぐ
退職に必要な手続きと並行して、仕事の引き継ぎも始めてください。
退職時の引き継ぎは法的義務ではありませんが、契約上の義務として求められています。
|業務を円滑に引き継ぐためには、退職日から逆算してスケジュールを立て、退職日の3日前までに引き継ぎを完了するよう計画しましょう。
また、引き継ぎマニュアルを作成し、業務の流れや要点を分かりやすくまとめてください。
さらに、後任者と早めに一緒に仕事を始め、業務の理解を深めさせることも重要です。
関係各所へ挨拶する
|退職日が近づいたら、お世話になった上司・同僚や取引先へ挨拶しましょう。
退職の挨拶はメールでも構いません。
退職挨拶のメールを社内の人に送る場合は、一斉メールで問題ありませんが、個人情報を保護するために「BCC」を使用し、最終出勤日に送りましょう。
取引先には、後任者の情報を必ず伝え、信頼関係の維持を目指しましょう。
取引先への挨拶は、退職の2〜3週間前がおすすめです。
挨拶の際には感謝の気持ちを伝え、退職後の連絡先を記載することで、良好な関係を続けられます。
残務を整理する
|退職までに、自身が請け負っている業務を全て終えるようにしましょう。
退職時の残務整理は、退職1カ月前から計画的に進めてください。
スムーズに引き継ぎできるように後任者が決まっていない場合でも、マニュアルを作成し、必要な資料を整理・保管しておきましょう。
退職後には残務処理の義務はありませんが、業務を適切に引き継ぎ、円滑に終了させましょう。
貸与しているものを返す
|退職時は、会社から支給された物品リストを確認し、すべての貸与物を漏れなく返却しましょう。
会社からの貸与物には、制服、社員証、パソコン、鍵、書類などがあります。
返却時には、傷や破損がないかをチェックし、破損がある場合はその旨を報告してください。
返却期限を守り、遅延や紛失が発生しないように注意しましょう。
また、返却後は受領確認書を受け取り、トラブルを防ぐことも重要です。
必要書類を受け取る
退職時にはいくつかの重要な書類を確実に受け取ることが重要です。
|退職に必要な書類として、「退職証明書」、「源泉徴収票」、「健康保険資格喪失証明書」、「雇用保険被保険者証」、「基礎年金番号通知書」、「離職票」などがあります。
退職証明書は、新しい職場や国民年金・健康保険への加入時に必要となるため、忘れずに申請しましょう。
源泉徴収票は、所得税の年末調整に必要で、転職先へ提出しなければなりません。
健康保険資格喪失証明書は、退職後に国民健康保険への切り替え手続きに必要な書類です。
雇用保険被保険者証も新しい会社での手続きに使う書類で、失業給付を受ける場合にも必要です。
その他、国民年金や厚生年金に関する手続きで必要な番号を記載した「基礎年金番号通知書」や退職したことを証明する「離職票」なども忘れずに手配しておきましょう。
労働契約を解除する
問題なく退職できる準備が整ったら、労働契約を解除します。
|退職時の労働契約解除には、「任意退職」と「合意解約」の2つの方法があります。
「任意退職」は、労働者が一方的に労働契約を解約する意思表示です。
期間の定めがない契約であれば理由を問わずいつでも解除できます。
期間の定めがない場合、申し入れから2週間後に契約が終了します。
一度、意思表示が使用者に届くと、撤回はできません。
「合意解約」は、労働者が使用者に対して契約解除を申し入れ、使用者がそれを承諾することで成立する意思表示です。
合意解約は、承諾前であれば労働者は申し入れを撤回できます。
公的手続き
退職後は、必要な公的手続きをしなければなりません。
|退職後の公的手続きには、健康保険、年金、雇用保険、税金の手続きが含まれます。
健康保険については、「転職先の保険に加入する」や「国民健康保険に切り替える」、「元の保険を任意継続する」、または「親族の扶養に入る」などの方法があります。
年金手続きでは、国民年金または厚生年金への加入手続きが必要です。
雇用保険は、失業手当を受給しながら求職活動するためにハローワークで手続きします。
税金に関しては、退職金の処理や住民税、所得税の手続きが必要です。
ーまとめー
新たなチャンスとストレス解消を得るため、前向きに行動しよう
今回は、仕事を辞めることへの不安解消方法や仕事を辞めるメリットなどを紹介しました。
仕事を辞めることで、新たなキャリアチャンスや成長の機会を得られ、ストレスや人間関係の悩みから解放されます。
また、自分の時間や健康を優先できるため、生活の質を向上させられるでしょう。
少しでも仕事を辞めたいと思っている方は、積極的に行動を起こしてみてください。
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まとめ
新たなチャンスとストレス解消を得るために、前向きに行動しよう
今回は、仕事を辞めることへの不安解消方法や仕事を辞めるメリットなどを紹介しました。
仕事を辞めることで、新たなキャリアチャンスや成長の機会を得られ、ストレスや人間関係の悩みから解放されます。
また、自分の時間や健康を優先できるため、生活の質を向上させられるでしょう。
少しでも仕事を辞めたいと思っている方は、積極的に行動を起こしてみてください。
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