コロナ禍をきっかけに、web面接を取り入れる企業が大幅に増加しました。
緊急事態宣言が解除され、対面の面接を問題なく行えるようになった今でも、その利便性からweb面接を続けている企業は多くあります。
web面接は応募者側からも便利な一方で、対面面接とは違う様々なマナーや注意点があります。
この記事では、初めてweb面接を受ける方向けに、web面接のマナーと注意点を解説していきます。
初めてのWeb面接も安心!マナーと注意点をしっかり確認しよう。
web面接の準備
対面の面接とは違い、web面接では応募者の側で面接のための環境を整えなければならない部分があります。
事前に準備・確認しておくべきことは次の7つです。
アカウントを用意する
web面接では、企業から使用するツールについて事前に連絡があるはずです。
使用するツールのアカウントを持っていない場合、あらかじめ作成し、アプリなどをインストールしておきましょう。
すでにアカウントを持っている場合も、名前やアイコンを確認しておくことが大切です。
プライベートで使用しているものだと、面接にふさわしくないものに設定されているかもしれません。
また在職中の方の場合、会社用のアカウントやアドレス、デバイスなどを使用しないように注意が必要です。
今の会社に転職活動がバレてしまう原因になる可能性があります。
ネット接続が安定しているか
インターネットの接続が不安定だと、面接の途中で画像や音声が乱れたり、接続が切れてしまったりする場合があります。
web面接のツールを快適に使うためには、比較的強い接続が必要になるため、普段のインターネット接続が問題なかったとしても、web面接には不十分な可能性もあります。
web面接の会場の第一候補は自宅ですが、自宅で一度もオンライン会議用のツールなどを使ったことがない場合は、一度接続の強さを確認しておくと良いかもしれません。
接続が安定しない場合は、通信環境の改善を検討しましょう。
無線LANを使っている場合は、有線LANに接続すると大きく改善するはずです。
自宅の通信環境が悪い場合は、コワーキングスペースやレンタル会議室を借りるのもおすすめです。
また、転職エージェントの中にはweb面接用のブースを利用できるところもあります。
充電を確認する
web面接では、充電の減り方が普段より大きくなります。
面接中に充電が切れてしまわないよう、面接中は電源に繋いでおくと良いでしょう。
面接を受ける場所にパソコンを置いた時に、充電を繋ぐことができるかどうか、あらかじめ確認しておくことも大切です。
背景を決める
特に自宅で面接をする場合は、背景に余計なものが映り込まないようにしましょう。
背景が煩雑だと、印象が悪くなってしまう可能性があります。
面接を受ける場所を決め、事前にカメラチェックをしておきましょう。
物が何も映らない白い壁が理想的な背景です。
また、ツールによっては背景を変更することができますが、web面接では避けた方が無難です。
マイクとイヤホンの設定
使用するツールでマイクやイヤホンを正常に使えるかどうかも確認が必要です。
ツールによっては、アクセス許可などの設定をしておかないと、マイクやイヤホンに接続できず、音が聞こえない可能性があります。
デバイスの準備
web面接に参加する直前に、デバイスの環境を整えましょう。
まずは、使用するデバイスの通知を切っておきましょう。
web面接中に通知が入ってしまうと、通知音が面接官に聞こえてしまいます。
使用するデバイス以外にスマホやタブレットが家にある場合は、それらの電源も忘れずに切っておきましょう。
また、デバイスを一度再起動し、使用するツール以外のアプリを終了しておくと、web面接中の動作がスムーズになります。
面接中に余計な音が入らないようにする
スマホなどの通知音の他にも、
面接の時間にチャイムや電化製品の音が鳴らないように事前に準備しておくことも大切です。
もちろん、自宅で聞こえる音を制限するのには限界がありますが、あまりにも周囲の音がうるさいと、お互いに注意が削がれてしまうものです。
次のような点に注意して、できるだけ音が入らないように事前に準備しておきましょう。
注意点
- 窓やカーテンを閉めて外の音を遮断する
- 宅配便の時間指定を利用する
- 家電を使う時間に気を付ける
- 空調などから出る音に気を付ける
- 同居人に面接の時間を伝え、配慮してもらう
周囲で工事をやっているなど、どうしても自宅で静かな環境を作れない場合は、自宅以外の場所で面接を受けるようにした方が安心です。
web面接で印象を良くするコツ
上で紹介したような基本的な準備の他に、環境などを一工夫することで、web面接での印象を良くすることができます。
ポイントは次の4つです。
光の加減や色味を調整する
背景のチェックをする際に、カメラに映った時の光の加減や色味にも注意すると良いでしょう。
鏡などで直接見た時に問題がなくても、カメラを通すと意外に暗く見える場合もあります。
光の加減や色味は表情の印象にも大きな影響があるので、カメラを通してしっかり確認しておくことが大切です。
場合によっては面接用の証明を用意しても良いでしょう。
|また、女性の場合はカメラを通すことでメイクの印象が変わることもあります。赤色が強くなってメイクが濃く見える場合などもあるため、これも事前に確認し、メイクの仕方を工夫するのがおすすめです。
パソコンの位置を調整する
パソコンを置く位置を調節することも大切です。
顔がアップで映ってしまうと圧迫感のある印象になってしまうため、胸から頭の上までが見えるくらいまでカメラを離しておきましょう。
|また、目線を合わせやすいようにするため、目線の高さとカメラの位置はなるべく合わせるのがおすすめです。
位置の調節は部屋の広さや家具によっても限界があるので、できる限りで行うくらいでも問題ありません。
音を確認する
面接を行う場所の音響も確認しておくと良いでしょう。
環境によっては声が反響しすぎるなど、聞き取りにくくなってしまう場合があります。
光の加減と同様に、音も印象を大きく左右します。
|声が聞き取りにくい場合は、場所を変更するか、web会議用のマイクを用意するなどの対策をしましょう。
前髪を上げる
カメラを通すと、前髪が影になって見えやすく、暗い印象になってしまいがちです。
また、オンラインでは表情でリアクションを伝えることでコミュニケーションをスムーズにすることができます。
そのため、おでこを出して眉毛が見えるスタイルにしておくことで、表情が豊かで明るい印象を与えやすくなります。
転職エージェントにアドバイスをもらう
web面接の際の印象を自分1人で確認するのは大変で、限界もあります。
不安な方は、転職エージェントと事前に練習し、アドバイスをもらうと良いでしょう。
最近はweb面接が増えてきたことで、ノウハウが蓄積しているため、転職エージェントに協力してもらうことで、web面接での印象を大きく改善できます。
web面接の流れやツールの使い方も練習できるので、本番にも落ち着いて挑めるでしょう。
web面接中のマナーと注意点
web面接では、web面接ならではのマナーや注意点も多々あります。
ここでは、web面接中の流れに沿って、web面接特有のマナーを紹介していきます。
入室時
web面接の際には、開始時刻の3-5分前に入室することがおすすめです。
特に使い慣れていないツールの場合は入室に手間取ってしまうことがあるので、余裕を持って入室しましょう。
web面接に入室するためには、専用のURLやパスワードが必要です。
直前になって分からなくなることがないよう、事前に準備しておく必要があります。
「⚪︎分前に入ってください」、「時間になってから入ってください」という指示がある場合も多いため、指示がないかどうか必ず確認しておきましょう。
面接開始時間になり面接官が全員揃ったら、フルネームで名乗って挨拶し、丁寧にお辞儀します。
挨拶やお辞儀は座ったまま行いましょう。
(例)本日、面接を受けさせていただきます。〇〇と申します。よろしくお願いいたします。
web面接では音声などでトラブルが起こることも多いため、自己紹介の前に自分の音声が面接官に聞こえているかの確認を入れると親切です。
(例)こんにちは。私の音声は聞こえていますでしょうか。
話すタイミングやスピードに注意する
相手の話が終わったと思っても、2拍ほど待ってから話し始めるようにしましょう。
対面の面接と違い、web面接では相手の言葉が自分に届くまでにズレが発生します。
そのため、普通の面接と同じように話していると、まだ面接官が話し終わっていないうちに話し始めてしまう可能性があります。
自分の話がしっかり伝わるよう、いつもよりゆっくりと、抑揚をつけて話すようにすると良いでしょう。
音声環境に注意していても、一般的にweb面接は対面面接と比べて声が聞き取りにくくなっています。
表情でリアクションを取る
web面接では対面面接と比べて、表情や相槌を通して、意識的にリアクションを伝える必要があります。
web面接では、基本的にお互いの胸より上しか画面に移りません。
その分、相手に伝わる情報が対面と比べて少なく、感情や雰囲気が分かりにくいというデメリットがあります。
カメラ目線で話す
web面接では、目線にも注意が必要です。
面接において、面接官と視線を合わせることは大切なマナーですが、web面接では自分が見ているところと相手からの見え方に差ができてしまうため、コツを知らないと「全然目線が合わない」という印象になってしまいます。
web面接の際は、自分が話す時はカメラを見ることで、相手から見てしっかりと目を合わせながら話している印象になります。
姿勢を良くする
特に自宅でweb面接を受ける場合は、リラックスしすぎて姿勢が悪くなってしまわないよう注意が必要です。
画面に映るのは胸から上だけですが、猫背になっているなど、姿勢の悪さは相手にも伝わってしまいます。
自宅では普段椅子には座らず、座卓を使っているという方もいると思いますが、できる限り椅子に座った方が、良い姿勢を保ちやすいでしょう。
退出時
面接の終了を告げられたら、お礼を言い、お辞儀をしましょう。
(例)本日はお時間をいただきありがとうございました。
企業側が接続を切ることで、web面接を終了してくれる場合がほとんどのため、相手の操作を待ちましょう。
しかし、しばらく待っても相手が退室せず、操作している様子がない場合や、面接官が画面上からいなくなったのに接続が切れない場合は、一声かけてから、接続を切りましょう。
(例)それでは失礼いたします。
失敗しないために!web面接直前のチェックリスト
web面接の前には、対面の面接と比べて自分で準備すべきことが多くなっています。
失敗を避けるために、web面接の直前にやるべきことをまとめました。
- 家電やスマホなどから余計な音が鳴らないようにする
- 窓を閉める
- 使用する端末を電源に接続する
- 端末を固定する
- 使用する端末を再起動し、他のアプリを終了する
- インターネット環境を確認する
- 使用するアカウントや会議用URL・パスワードを確認する
- トラブル時の連絡先を確認する
- カメラを見ながら照明を調整する
- カメラを通してメイク・髪型・服装を確認する
- カメラに余計な物が映らないようにする
- 音声を確認する
web面接のよくあるトラブルシューティング
web面接では対面の面接と比べて接続関係のトラブルが発生しやすいものです。
やむを得ないトラブルの場合は、それが理由で不採用になってしまうことはないため、落ち着いて対処することが大切です。
ここでは、web面接でよくあるトラブルとその対処法を紹介します。
入室できない
web面接では、様々な原因で入室できないというトラブルは起こりがちです。
面接前で緊張している中、入室できないまま面接の時間になってしまうと焦ってしまうと思いますが、面接の時間になった時点ですみやかに担当者に連絡することが大切です。
そのためにも、トラブル時の連絡先はあらかじめ確認しておき、すぐに連絡できるようにしましょう。
面接官の声が聞こえなかった
web面接では、通信環境や機材トラブルによって、音声や映像が乱れてしまうこともよくあります。
面接官の声が聞こえづらく、質問の内容などが分からなかった場合は、分からないまま話を続けず、正直に面接官に伝えて確認することが大切です。
(例)すみません、聞き取れなかったのでもう一度お願いします。
また、長時間にわたって音声が乱れている場合は、一度話を中断し、通信状況を面接官に確認しましょう。
(例)声が聞き取りにくい状況になっていますが、私の声は聞こえていますでしょうか。
途中で面接が中断してしまった
通信環境などに極力気をつけていても、何らかの原因で面接が中断してしまうことがあります。
音声や画像の乱れなど、web会議上でコミュニケーションが取れる場合は面接官に不具合を伝え、指示に従いましょう。
お互いの声が聞こえなくなってしまったり、接続が切れてしまったりした場合は、入室できない場合と同様に、緊急の連絡先からすぐに不具合を伝えることが大切です。
不具合が解決して面接が再開したら、一言おわびを入れましょう。
(例)環境があまり良くなかったようで、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。ご対応いただきありがとうございました。
web面接についてのQ&A
慣れないweb面接では、分からないことや疑問点も多いでしょう。
最後に、web面接で多くの人が抱く疑問とその回答を、Q&A形式で紹介していきます。
web面接の服装はどうすればいいですか?
基本的には対面の面接と同じです。
web面接の内容も、基本的に対面の面接と同じです。
過去の経歴、転職理由、志望動機など、聞かれやすい内容の答えをしっかり考えていきましょう。
web面接は自宅で受ける人も多い分、対面の面接と比べてラフになってしまいがちです。
しかし、見られているポイントや求められることは対面と面接と変わりないので、対面の面接と同じような緊張感を持って挑むことが大切です。
スマホやタブレットで面接を受けられますか?
可能ですが、パソコンを推奨します。
web面接で使用するツールがスマホやタブレットに対応している場合、スマホやタブレットでも面接を受けることができます。
しかし、一般的にパソコンの方が音声や画像が安定しやすくなります。
パソコンが使用できず、スマホやタブレットで面接を受ける場合は、画面を手で持つのではなく、机などに置きましょう。
特にスマホでは画面が小さく、工夫しないと猫背や上から見下ろすような目線になってしまうので、注意が必要です。
また、途中で倒れてしまったりすることがないよう固定しておきましょう。
イヤホンは使用した方が良いですか?
有線イヤホンを使うのがおすすめです。
web面接では、マイク付きのイヤホンを使うのがおすすめです。
イヤホンなどを使わずに、パソコンから直接音を出していると、音量によってはハウリングが起こってしまう可能性があります。
イヤホンを使うことで面接官の声も聞きやすくなり、聞き取れずに聞きかえすことも少なくなるでしょう。
接続や充電などによるトラブルを避けるため、ワイヤレスイヤホンではなく、有線のイヤホンを使用しましょう。
また、大きなヘッドセットなどは目立ちすぎて悪印象になる可能性があるため、目立ちにくい小さなイヤホンが無難です。
入室から面接開始まではどうすれば良いですか?
基本的には静かに待機しましょう。
入室してから面接時間までに待ち時間が発生する場合もあります。
入室直後に「よろしくお願いします。」「こんにちは。」など、軽く挨拶しても大丈夫ですが、基本的には面接開始時間まで静かに待機しましょう。
面接官が話を振ってくれる場合もありますが、カジュアルになりすぎないよう丁寧な対応を心がけることが大切です。
ーまとめー
準備万全で、Web面接を成功させよう
Web面接は便利な一方で、特有のマナーや準備が必要です。
事前準備をしっかり行い、環境を整えることで、面接官に良い印象を与えることができます。
この記事を参考に、落ち着いて自信を持ってWeb面接に臨んでください。
今後のキャリアに向けて、成功を祈っています。
まとめ
準備万全で、Web面接を成功させよう
Web面接は便利な一方で、特有のマナーや準備が必要です。
事前準備をしっかり行い、環境を整えることで、面接官に良い印象を与えることができます。
この記事を参考に、落ち着いて自信を持ってWeb面接に臨んでください。
今後のキャリアに向けて、成功を祈っています。