面接では、質問への受け答えや礼儀作法の他に、身だしなみを整えることも非常に重要になってきます。
男性の場合は、普段は髪の毛に手を加えていないという方も多いと思いますが、面接で印象を良くするためには、意識して髪の毛を整えることが大切です。この記事では、就職・転職活動中の男性向けに、面接に適した髪の整え方を次のポイントで解説していきます。
この記事のポイント
- 面接に適した髪型にするコツ
- おすすめの髪型
- NG例
- なぜ髪型が重要なのか?
- 黒染めするか迷った場合の判断基準
- web面接、私服面接の際の注意点
また、女性の方の髪型についてはこちらの記事で解説していきます↓
この記事を参考に、清潔感とTPOを意識した髪型を整え、面接で好印象を与えましょう。
【男性向け】面接に適した髪型にするコツ
まずは、面接の際の男性の髪型で抑えるべきポイントを紹介します。基本的なポイントは次の3つです。
耳周り、襟足を短くする
まずは、耳がしっかりと見えるように耳周りを短く切り揃えることで、顔周りが明るくなります。
襟足が伸びてシャツやスーツのジャケットにかかっていると清潔感がない印象に見られてしまいます。こちらも面接前に短く切っておきましょう。
眉毛が見えるようにする
眉毛を見せることで、表情が分かりやすくなり、明るくオープンな印象になります。もし長い方は見える長さに切るか、ワックスやムースを使って前髪を上げるようにしましょう。
男性の場合は普段眉毛を整えていない方も多いと思いますが、できる限り整えた方が清潔な印象になります。
髪型をセットした後、カミソリなどを使って眉毛も整えるのがおすすめです。
ヘアムースやワックスをつける
整髪剤をつけていないそのままの状態の髪は、スーツを着た時にカジュアル過ぎる印象になることがあります。普段は整髪剤を使わない人でも、面接の時は軽くヘアムースやワックスをつけておくと良いでしょう。あまりつけすぎると逆にベタついて見えてしまうため、少し艶を足してまとめる程度にします。自信のない方は面接の前に何度か練習するのがおすすめです。
髪色は暗めの色にする
普段は明るめの髪色に染めている人は、面接の際にはなるべく黒染めをしておきましょう。
黒に近い茶色であっても、スーツを着ると意外に色が薄く見えることがあるので、面接に着ていくスーツと合わせて色を考えるのがおすすめです。
1週間前に美容院に行く
男性の場合、しばらく髪を切っていないと毛量が増えて広がってしまっていたり、髪の毛が長くなりすぎていたりしている場合が多々あります。面接の1週間前に美容院などで髪を整えておくようにしましょう。特に髪を染め直す必要がある場合は、色がなじむまでには数日かかるので、面接の直前ではなく1週間くらい前が望ましいと言えます。逆に時間が経ちすぎると、せっかく切った髪がまた伸びてきてしまったり、髪質などによっては染めた髪の色落ちや生え際の色との差が目立ち始めたりしてくるので注意が必要です。
おすすめの髪型3選
ここからは、面接に適した髪型のポイントをおさえた、おすすめの髪型を3つ紹介していきます。美容院での髪型の指定に迷う方は参考にしてみてください。
ショートレイヤー
頭の上の部分を短くし、毛先に行くほど長く切る髪型です。爽やかでフレッシュな印象になるため、特に若い人におすすめのヘアスタイルです。アレンジもしやすいため、休日にはおしゃれにセットすることもできます。
長めの刈り上げ+ベリーショート
耳周りを刈り上げることで、すっきりとした印象になります。髪全体も短いので、セットが簡単で広がりにくいのも嬉しいところです。ただし、刈り上げの部分が広かったり、頭皮が透けて白っぽく見えてしまうほどの短い刈り上げは、怖い印象になってしまうことがあります。刈り上げは耳周りに止め、長さは6-9mmほどにするのがおすすめです。
アップハング
プライベートの身だしなみなどの関係から、前髪をあまり短くしたくない方は、長めの前髪を上げておでこを出すアップハングに挑戦するものおすすめです。ただし、綺麗にセットするには少しコツが必要なため、慣れていない方は事前に練習しておきましょう。
男性の髪型のNG例
次に、面接でやってはいけない髪型のNG例をいくつか紹介します。当てはまっている方は面接前にできる限り直しておきましょう。
NG例①坊主・スキンヘッド
中高生の坊主頭は爽やかなスポーツ少年という印象を持たれやすいものですが、社会人の坊主・スキンヘッドは怖い印象になってしまいがちです。特に営業職など、社外の人と関わる機会の多い職種では「絶対NG」になっていることもあるので注意が必要です。面接までにできる限り伸ばしていくのが無難でしょう。
NG例②長髪
逆に髪が長すぎるのも印象が悪くなってしまいます。特別な事情がないなら、少なくとも肩やシャツにつかないくらいの長さに切っておきましょう。もしどうしても切れない場合は、後ろで一つにまとめ、ボサボサにならないように整えることで、だらしない印象を避けることができます。
NG例③派手な髪色
現在働いている職場では問題なくても、面接の際は地毛に近い色にしておくべきです。地毛の色が薄い方は無理に染める必要はありませんが、髪を染めている場合は面接の前に、できる限り黒に染め直しておきましょう。
NG例④髪の毛が傷んでいる
「髪の毛が傷んでいるかどうかなんて、面接官に分かるの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、傷んだ髪の毛は遠目から見ても、バサバサになってしまっていたり、艶がなかったりと、清潔感がない印象になってしまうことがあります。特にパーマやブリーチをする機会の多い方は、知らず知らずのうちに髪が傷んでいるかもしれません。しかし、自分の髪が傷んでいることが分かっても、当然それをもとに戻すことはできません。男性の場合、傷んでいる部分を切ると髪が短くなりすぎてしまうこともあります。応急処置としては、ワックスなどで艶を足すというものがありますが、基本的には髪の毛が傷まないよう、普段から気をつけておくことが大切です。就職活動をすると決めた時から、ブリーチ、パーマ、染髪は控えておきましょう。
NG例⑤黒染めスプレーが落ちている
髪の毛を黒以外に染めている方は、面接の前に黒染めをする必要がありますが、わざわざ染め直すのは面倒だと思う方が多いと思います。簡単に1日だけ髪の毛を黒くすることができる、黒染めスプレーを使おうとしている方もいるかもしれません。しかし、スプレーは湿気や水気に弱く、夏場や雨の日などは汗や雨水によって色落ちしてしまうことがあります。たとえ冬の晴れた日でも、移動中の電車などで汗をかく可能性もあります。色落ちしてしまうと、肌やシャツに黒色が移り、不潔な印象を与えてしまうことになるでしょう。もちろん、色落ちの危険性の低い防水性に優れたスプレーもありますが、面接前に万が一色落ちに気づいても完璧に対処することはできません。スプレーを使うのではなく、なるべく美容院で染め直してから面接に行くのが安全と言えます。もしやむを得ずスプレーを使う場合は、色落ちしないように十分注意しましょう。
NG例⑥肩周りが汚れている
髪型自体は綺麗でも、整髪剤やフケ、抜け毛などでスーツの肩周りが汚れていると、当然不潔な印象になってしまいます。普段は大丈夫でも、面接用に髪の毛をセットしたことで肩周りが汚れてしまう場合があるので、髪のセットはなるべくスーツを着る前に行うようにしましょう。特に整髪剤はスーツに付くとなかなか落ちづらく、シミになってしまう場合もあります。やむを得ずスーツを来てから整髪剤を使う場合は、肩の部分をタオルなどで覆い、汚れないようにすることが大切です。また、髪をセットし終わった時点では大丈夫でも、面接会場まで移動する間に抜け毛などが落ちてしまうこともあります。面接会場に入る前に、お手洗いなどで最終チェックをするようにしましょう。
NG例⑦整髪剤の匂いが強い
上でもお話しした通り、男性は整髪剤を正しく使うことで、カジュアルさを抑えてスーツに合ったフォーマルな雰囲気にすることができます。しかし、ここで整髪剤の使い方以外に注意しなければならないのが、整髪剤のにおいです。整髪剤の中には、においが強いものがあります。女性の強すぎる香水で気分が悪くなる人がいるように、整髪剤のにおいも強すぎると不快に思わせてしまうことがあるため、においの少ないものを選びましょう。
面接時の髪型はなぜ大切なの?
ここまで、面接時の男性の髪型のポイントやNG例をお伝えしてきました。
髪型一つでここまで注意するべきことがあるということに、驚いた方も多いのではないでしょうか。中には、「髪型は仕事の能力には関係ないはずなのに、なぜここまで気をつけなくてはいけないのか」と思った方もいるかもしれません。面接で髪型などの身だしなみが重要と言われるのは、多くの面接官が身だしなみを選考の際の評価基準の一つにしているからです。そして、身だしなみが評価されるのにはそれなりの理由があります。ここでは、面接で身だしなみが重視される理由を紹介していきます。理由を知っておけば、髪型で心がけるポイントをより良く理解することができるでしょう。
清潔感がないのは社会人としてNG
髪型などの見た目、身だしなみが重要と言っても、面接官は「見た目が良いか」、「オシャレか」ということを見ているわけではありません。面接で重視されるのは、「清潔感があるかどうか」です。持って生まれた見た目などとは違い、清潔感は心がけ次第で誰でも改善できるものであり、一緒に仕事をする人に不快に思われない程度に清潔感を保つことは、社会人としての基本です。特に営業職や受付などの、社外の人と多く関わるような職種では、清潔感などの第一印象の良さが、仕事の成果や会社の評価・イメージにも大きく関わってきます。職種によっては、清潔感のある身だしなみができるかどうかは、仕事の能力の一部とも言えるかもしれません。
TPOに合わせることも社会人の基本
いくら清潔感がある格好でも、仕事の面接というTPOに合っていなければ、これも社会人としての基本ができていないと見られてしまいます。最近では「髪を染めていても仕事には影響しない」と言われることも増えてきましたが、まだまだ日本の職場では、「面接に黒髪以外で行くのは非常識」という考え方が主流です。このような常識的な考え方を踏まえて、それに合わせた身だしなみができるかどうか、というところが見られているのです。
見た目以外の能力の評価にも影響する
ここまでで紹介した、「清潔感がある」、「TPOに合っている」というポイントは、実際に多くの面接官が意識的に評価しています。しかし、髪型は面接官自身も無意識のうちに、もっと様々な部分の評価に関わってきています。人間は感情が分かりやすく表に出ていると感じられる人の方が、何を考えているか分かりにくい人よりも、コミュニケーション能力が高くオープンな人という印象を持ちやすい傾向にあります。感情が分かりやすいというのは、必ずしも考えていることがそのまま表に出ているという意味ではなく、表情が豊かで読み取りやすいということです。例えば、眉毛が出ていると表情の変化がより分かりやすくなるため、対人スキルがより高く評価される可能性があります。他にも、子供や学生のような印象の人より、フォーマルで社会人らしい雰囲気の人の方が、知的で仕事の能力が高いと評価されがちです。
見た目からそれと関係のない能力を評価しないように、多くの面接官が気をつけているはずですが、それでも見た目からの印象というのは、知らず知らずのうちに様々な評価に影響を与えてしまうものなのです。
逆に考えると、良い印象を与える髪型のポイントを知っておくことで、選考に有利になると言えるでしょう。
黒染めするか迷った場合の判断基準
髪の毛を薄い茶色や茶色以外に染めている方は、迷わず黒髪に染める判断ができると思います。しかし、黒髪とも言えそうな程度の暗い茶色の人の場合、黒髪に染めるかどうか迷うところではないでしょうか。髪を染めるのは手間もお金もかかり、染め直しの回数が多いとそれだけ髪や頭皮にダメージも受けてしまいます。ここでは、黒染めするか迷っている方向けに、染めるかどうかの判断基準をいくつか紹介します。
染めてから時間が経っている
染めてからある程度時間が経っていると、色が抜けたり生え際の色との差が出てきていたりして、見た目が悪くなってしまっているものです。このような状態では、髪の色以前に清潔感がない印象になってしまうので、黒染めすることをおすすめします。
企業の雰囲気に合わせる
髪色の許容範囲は企業や業種によっても異なります。一般的にアパレル業界やエンタメ業界は、他の企業に比べて髪色に関する規定が緩く、多少茶色でも問題ない場合が多いようです。また、昔は「社会人は黒髪にしないとダメ」という考え方が一般的でしたが、最近では「地毛が茶色い人もいる」、「髪色は個人の自由」という考え方も広まってきています。そのため、企業によっては無理に黒染めする必要はないかもしれません。企業の雰囲気は説明会などを担当している従業員やホームページからある程度推測することができるので、なるべく黒染めしたくない方は、確認してみると良いでしょう。ただし、いくら髪色に関する規定が緩い企業でも、茶色以外の色はTPOに合っていないと見なされてしまいます。
堅い職業の場合は黒にする
金融系や公務員など、「堅い」職場では、まだまだ「茶髪で面接に来るのは非常識」という考えが残っているところも多いようです。そのような職業への就職を目指すのであれば、黒に染めていくのが無難と言えます。
髪色についての規則がないか注意する
会社によっては、髪色に関する規定がある場合があります。応募者に対しても、募集要項などに髪色についての指示があるかもしれないので、念の為確認しておきましょう。
地毛の場合は無理に染めなくてOK
中にはもともとの地毛が薄い色の方もいると思います。上でも書いた通り、最近では地毛が茶色い人への理解も広まってきているため、無理に染める必要はありません。しかし、堅い職業や髪色についての規定がある企業に就職を希望している場合、自分の地毛のトーン数を確認してみると良いでしょう。髪色の規定がある企業では、「7-8トーン以下」が基準になっている場合が多いようです。9トーン以上の髪色の方の場合は、黒染めすることを検討しても良いかもしれません。地毛の色のまま面接に行く場合も、応募書類に書くか面接時に地毛であることを説明すると安心です。
Web面接の際の髪型の注意点
コロナ禍を機に、web面接を行う企業も増えてきました。web面接は比較的新しい面接形式で、まだノウハウなども少ないことから、どのような身だしなみにすれば良いのか戸惑う方も多いかもしれません。基本的には、web面接でも対面の面接と同じように、しっかりとスーツを着て、髪色をセットするようにしましょう。ただしweb面接の場合、画面を通して自分の姿を見せることになるため、対面の面接とは違った注意・工夫が必要になる部分もあります。ここからは、web面接ならではの注意点を3つ紹介していきます。
髪の毛が広がっていないか
web面接では、面接官から見て自分の上半身だけがアップで見えています。そのため、髪型は対面の時以上に目がいきやすくなる上、鏡で見ても気にならないような細かい髪の毛のハネや広がりが目立ってしまいます。web面接をする場合は、パソコンの内カメラなどを使って、事前に画面上での見え方を確認しておきましょう。
前髪が影になっていないか
部屋の照明の位置やカメラの角度によっては、前髪が影になって目元が暗くなってしまうこともあります。面接時と同じ環境でカメラを通して確認し、照明やカメラの位置を調整しましょう。
髪色の印象
鏡を通して見た時は地毛に近い暗い茶色だと思っても、照明の色やカメラの設定によって、髪色が薄く見える場合もあります。これも一度カメラを通して確認し、薄く見えるようであれば染め直すか、照明を別のものに変えてみましょう。自宅で面接を受ける場合は、色落ちしてしまう心配も少ないため、黒染めスプレーを使うのも良いでしょう。
私服面接の際の髪型はどうすればいい?
企業によっては、私服で来るように指定がある場合があります。これは私服なら何でも良いということではなく、一般的には「オフィスカジュアル」を指します。そのため、髪型も基本的にはスーツでの面接と同じようにセットすると考えて大丈夫です。ただし、アパレル業界などの場合、私服面接では
トレンドをおさえているか
ファッションセンスがあるか
自社のブランドイメージと合うか
という点を見られることが多いようです。この場合、企業の雰囲気やイメージをよく研究し、それに合わせた髪型をしていくことが大切です。ただし、TPOに合っているかということも同時に見られていることが多いため、金髪などの派手な髪色は避けましょう。
ーまとめー
TPOに合った髪型で採用担当者からの印象をよくしよう!
TPOに合った清潔感のある髪型は、採用担当者の印象を良くし、選考の通過率を高めます。
髪型をはじめとした身だしなみを整え、万全の態勢で面接へ挑みましょう!
まとめ
TPOに合った髪型で採用担当者からの印象をよくしよう!
TPOに合った清潔感のある髪型は、採用担当者の印象を良くし、選考の通過率を高めます。
髪型をはじめとした身だしなみを整え、万全の態勢で面接へ挑みましょう!