
就職活動を始めると「自分に向いている仕事は何か」、「強みをどう活かせばいいか」と悩む方も少なくありません。
また、面接対策や自己分析の本を読んでも「しっくりこない」、「自分らしさが言語化できない」と感じることもあるでしょう。
そこで、近年就活生から社会人まで幅広く活用されているのがMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)です。
MBTIは単なる性格占いではなく、自分の「認知のクセ」や「行動パターン」を理解し、働き方や強みの活かし方を考える手がかりとしてとても有効です。
とくに、仕事選びにおいては、タイプごとに得意な役割や適性の出やすい職種があるため、自己分析を深めるツールとして役立つでしょう。
本記事では、MBTIを就職活動にどう活かすか、そして16タイプ別の強み・弱み・向いている仕事を具体的に紹介します。
この記事を参考に、自分らしさを理解し、納得感のある就職活動を目指しましょう。

MBTIを就職活動で活用すべき理由【3つ】

MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)とは、45カ国以上で活用されている性格診断です。
スイスの心理学者カール・ユングのタイプ論をベースにアメリカのキャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズが考案しました。
現代では、MBTIの専門資格が誕生するなど、さまざまな国と分野で認定されています。
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日本では、2000年代から導入されはじめ、一般社団法人日本MBTI協会(Japan MBTI Association)などの団体も誕生しています。
MBTIは、就活の自己分析や企業選びなどにも役立つ診断ツールです。
就職活動でMBTIを活用すべき理由として、以下のようなものが挙げられます。
客観的な視点で自己理解を深められる
MBTIを活用すると、自分を客観的に理解しやすくなります。
就職活動では、思い込みではなく性格傾向を把握することで、向いている働き方を判断しやすくなります。
例えば、対人関係が得意なのか、情報整理が得意なのかなどを客観的に見直せます。
自分では気づかなかった強みや弱みが数値化されるため、納得感を持って自己分析に取り組めます。
また、客観的な判断軸があることで、企業選びや志望動機の方向性もブレにくくなります。
効率よく自己分析できる
MBTIを活用すると、短時間で効率よく自己分析を進められます。
就職活動の初期はやることが多く、自分の強みや適性を整理する時間を十分に取れない場合があります。
そんなとき、性格タイプごとに「得意な仕事の傾向」や「合いやすい職場環境」が示されていると分析の負担が減ります。
特性が体系的に整理されているため、自己PRや志望動機にも流用しやすい点がメリットです。
効率的な準備ができると、応募書類の質を高めやすくなり、選考対策にも余裕を持って臨めます。
効率よく自己分析を進めたい方は、こちらの記事をご覧ください。

無料で活用できる
MBTIを活用すると、費用をかけずに性格分析ができます。
就職活動では、交通費やスーツ代など出費が増えることが多いため、無料で使えるツールは大きな助けになります。
コストをかけずに自己理解を深められることで、初めての就職活動でも始めやすくなります。
さらに、有料の自己分析ツールと比べても、十分に実用的な情報が得られる点も魅力です。
費用を抑えつつ、自分に合った進路を考えるきっかけとして、手軽に使えることが大きなメリットになります。
就職活動に役立つサービスを無料で活用したい方は、新卒採用に特化した求人サイト「リクスタ」をご利用ください。
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16タイプ別|強みと適職一覧

MBTIは、多数の質問に基づき、「興味関心の方向(外向(Extrovert)・内向(Introvert))」・「ものの見方(感覚(Sensor)・直観(iNtuitive))」・「判断のしかた(思考(Thinker)・感情(Feeler))」・「外界への接し方(判断的態度(Judger)・知覚的態度(Perceiver))」という4つの指標から16タイプに分類します。
タイプごとに強みや適している職種などが異なるため、MBTIを活用するためには、それぞれのタイプにどのような特徴があるかを把握しなければなりません。
ここからは、MBTIの16タイプを就活生向けに解説します。
ENTP(討論者)
ENTP(討論者)とは、独創性と瞬発力に優れたタイプです。
新しい発想を求められる環境で力を発揮します。
また、議論の中からアイデアを磨いているため、変化の大きい業界でも柔軟に対応できます。
適職例
- 企画職
- マーケティング
- スタートアップ関連
- コンサルティング
INTP(論理学者)
INTP(論理学者)とは、分析力と探究心が強いタイプです。
複雑な課題を深く理解するため、専門性を要する仕事で能力を発揮できます。
また、一人で集中できる環境との相性がいいため、技術領域の職種が向いています。
適職例
- 研究開発
- エンジニア
- データサイエンティスト
- アナリスト
INTJ(建築家)
INTJ(建築家)とは、戦略思考と計画性に優れたタイプです。
長期的な視点で物事を捉えるため、全体最適を考える役割に適しています。
また、改善案を構築する能力が高いため、問題解決が求められる職種で成果を出しやすい傾向があります。
適職例
- 経営企画
- コンサルタント
- システムアーキテクト
- プロジェクトマネージャー
ENJT(エンターテイナー)
ENJT(エンターテイナー)とは、人前での発信力とエネルギーに満ちたタイプです。
周囲を巻き込む力が強いため、イベント性のある仕事で活躍できます。
また、コミュニケーションが多い環境との相性がよく、成果を上げやすい傾向があります。
適職例
- イベント運営
- 営業
- 広報
- 接客職
ENFP(運動家)
ENFP(運動家)とは、共感力と創造性が高いタイプです。
人の可能性を引き出すことが得意なため、対人支援分野で活躍しやすい傾向があります。
また、柔軟性があるため、変化の多い環境でも前向きに取り組めます。
適職例
- 人事
- キャリアアドバイザー
- 企画職
- クリエイティブ職
INFP(仲介者)
INFP(仲介者)とは、価値観や理念を大切にするタイプです。
相手の気持ちに寄り添う力があり、信頼を築く役割に向いています。
また、自己表現も得意で、文章やデザインに才能を発揮しやすい傾向があります。
適職例
- ライター
- デザイナー
- 教育関連
- 福祉・相談支援
INFJ(提唱者)
INFJ(提唱者)とは、洞察力が高く、他者の成長を支えるタイプです。
ビジョンを描くことが得意で、チームを方向づける役割に向いています。
また、静かに熱意を持って行動するため、長期的な支援業務にも適性があります。
適職例
- 教育職
- カウンセラー
- 企画・人材開発
- 非営利団体職
ENFJ(主人公)
ENFJ(主人公)とは、リーダーシップと共感力を併せ持つタイプです。
周囲の意見をまとめることに長けており、組織運営で力を発揮します。
さらに、人を動かすコミュニケーションが得意で、多様な場面で活躍できます。
適職例
- マネジメント系職種
- 人事
- 教育・研修
- 営業
ESTJ(幹部)
ESTJ(幹部)とは、現実的で実行力のあるタイプです。
ルールや手順を整える力が強く、組織運営に向いています。
さらに、責任感が高いため、業務を安定的に管理するポジションに適性があります。
適職例
- 総務
- 管理職候補
- 公務員
- プロジェクト管理
ISTJ(ロジスティシャン)
ISTJ(ロジスティシャン)とは、誠実さと正確性を重視するタイプです。
丁寧な仕事ぶりが評価されるため、正確な作業を求められる職種に向いています。
さらに、責任感が強く、一貫して業務を遂行できます。
適職例
- 経理
- 品質管理
- 事務
- 法務
ISFJ(擁護者)
ISFJ(擁護者)とは、思いやりと献身性を持つタイプです。
サポート役として強い適性があり、裏方業務でも成果を出します。
さらに、細やかな気配りにより、職場の信頼を得やすい傾向があります。
適職例
- 医療・介護職
- 事務
- 学校事務
- カスタマーサポート
ESFJ(領事)
ESFJ(領事)とは、協調性と実務力に優れたタイプです。
人の気持ちに敏感で、調整役としてチームを支えます。
さらに、現場でのコミュニケーションを重視しているため、サービス業などとも相性がいいとされています。
適職例
- 営業
- 事務
- 接客
- 教育関連
ESTP(指揮官)
ESTP(指揮官)とは、行動力と状況判断に優れたタイプです。
スピード感が求められる現場で臨機応変に対応できます。
さらに、トラブル解決にも長けているため、現場のリーダーとして機能しやすい傾向があります。
適職例
- 営業
- 店舗管理
- イベント運営
- 物流・現場職
ISTP(巨匠)
ISTP(巨匠)とは、実践力と冷静な判断力を持つタイプです。
技術や手作業に強く、黙々と取り組む環境で力を発揮します。
さらに、課題を効率的に解決するため、改善型の仕事にも適性があります。
適職例
- エンジニア
- 製造職
- 整備士
- フィールドエンジニア
ISFP(冒険家)
ISFP(冒険家)とは、感性と柔軟性を兼ね備えたタイプです。
自分のペースで働く環境を好み、実務への丁寧さが際立ちます。
さらに、クリエイティブ分野にも適性があり、感覚的な表現が得意です。
適職例
- デザイナー
- 販売職
- 福祉職
- 美容関連
ESFP(起業家)
ESFP(起業家)とは、社交性とポジティブさが特徴的なタイプです。
人を楽しませることが得意で、明るい雰囲気をつくることに長けています。
さらに、実践的な場面で能力を発揮できるため、スピード感ある仕事とも相性がいいとされています。
適職例
- 接客
- 営業
- 広告関連
- イベント企画
就職活動でMBTIを活用するときのポイント【5つ】

MBTIを活用して就職活動を進めるためには、いくつか注意すべきことがあります。
ここからは、就職活動でMBTIを活用するときに意識すべきことを5つ紹介します。
診断結果を鵜吞みにしない
| 就職活動でMBTIを活用するときは、診断結果を鵜吞みにしないようにしましょう。
MBTIは、あくまで傾向を示すものです。
決して、あなたの性格を決めるものではありません。
MBTIの結果に自分を合わせようとすると、本来の強みを見失いかねません。
MBTIの結果は、自己分析の補助ツールとして捉えましょう。
定期的に診断する
| 就職活動でMBTIを活用するときは、定期的に診断するようにしましょう。
環境や気持ちの状態によってMBTIの結果は変化します。
中には、全く異なるタイプへと変化することも珍しくありません。
就職活動初期や面接前などタイミングを変えて診断し、最新の状態で自己理解を深めましょう。
自己分析を始めるタイミングについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

定量的なデータと組み合わせる
| 就職活動でMBTIを活用するときは、以下のように定量的なデータと組み合わせましょう。

具体例①
MBTI結果(ENTP(討論者))
- 新しい発想を生み出せる
- 議論しながらアイデアを深める
定量データ
- 新規施策の改善率:来店数+25%
- イベント企画で参加者150名を達成
組み合わせ例(自己PR)
「強みである発想力を活かし、アルバイトでは新しい販促企画を提案しました。
実際に実行した結果、来店数を25%向上させる成果につながっています。」

具体例②
MBTI結果(ISTJ(ロジスティシャン))
- 計画性が高い
- 正確な作業が得意
定量データ
- GPA 3.8
- ミスゼロでレジ締めを継続(6か月間)
組み合わせ例
「長所である継続力と正確性を活かし、大学ではGPA3.8を維持し続けました。
また、アルバイトでは半年間ミスゼロでレジ締めを担当していました。」
定量的なデータには、アルバイトの実績や学生団体の成果、学業の成績などがあります。
MBTIだけでは判断できない部分を補うために、適性検査や自己分析ワークを併用することが有効です。
多角的に自分を把握することで、自己PRや企業選びの精度を高めましょう。
企業にMBTIの結果をそのまま伝えない
| 就職活動でMBTIを活用するときは、企業にMBTIの結果をそのまま伝えないようにしましょう。
企業はMBTIのタイプよりも、あなたの行動や経験を知りたいと考えています。
「ENTPだから企画が向いています」というような伝え方では、説得力が弱くなってしまうでしょう。
診断結果を直接伝えるのではなく、具体的なエピソードを踏まえて自分らしく表現するようにしましょう。
長所や短所のアピール方法について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

周囲の診断結果と比較しない
| 就職活動でMBTIを活用するときは、周囲の診断結果と比較しないようにしましょう。
友人とタイプを比べても、就活の方向性が正しく決まるわけではありません。
大切なのは、自分の価値観や経験とどう結びつくかを考えることです。
他人ではなく「自分の軸」を理解するためのツールとして活用しましょう。
MBTIに関するQ&A

日本におけるMBTIの認知度は徐々に高まっていますが、MBTIがどのような性格診断なのかわからないという方もいるでしょう。
そこで、ここからはMBTIに関するQ&Aを5個紹介します。
これからMBTIを活用して就職活動を進めようとしている方は、参考にしてください。
よくあるQ&Aリスト
Q. MBTIはどのように診断しますか?
MBTIはどのように診断しますか?
MBTIは、一般的にインターネット上のウェブサイトで、20〜60問ほどの質問に直感的に答えて進めます。
回答に正解・不正解はなく、普段の自分に近い選択肢を選ぶことが求められます。
診断後は16タイプの中から自分の傾向が表示されるため、自己分析の基礎として活用しましょう。
MBTIはどのくらいの時間で終わりますか?
一般的に、MBTIは10〜30分ほどで終わります。
MBTIはオンライン形式が多いため、スマホやパソコンがあれば気軽に受けられます。
とくに、就職活動では自己分析の一環として活用しやすく、移動中のスキマ時間にも取り入れやすいため、おすすめです。
なお、焦って回答すると、自分の本来の傾向とずれた診断結果になる恐れがあります。
MBTIは、静かな環境で集中して取り組みましょう。
日本のMBTIは原版と同じですか?
日本で提供されているMBTIは、基本的には原版と同じ理論に基づいています。
就職活動で活用する場合は、日本版でも自己理解や傾向把握の参考として十分役立ちます。
ただし、言語や文化に合わせて表現が調整されている場合があります。
設問のニュアンスや回答の解釈が若干異なることもあるため、診断するときは注意しましょう。
必要に応じて原版の資料や信頼性の高い公式診断と併用すると、より正確に活用できます。
MBTIの利用条件はありますか?
国によって異なりますが、日本では原則18歳以上であればどなたでもMBTIを利用できます。
なお、MBTIの資格を持つ実施者が提供するツールは、正確性の高い診断結果が得られますが、利用するために条件が儲けられていることがあります。
一方で、16Personalities testなど、オンラインで受けられる簡易版や無料診断は誰でも利用できますが、精度には差があります。
自分に合ったMBTIの診断方法を探してみてください。
MBTIが他の心理検査と異なるところはどこですか?
MBTIは、他の心理検査と異なり「性格の傾向を16タイプに分類すること」に特化しています。
多くの心理検査はストレス耐性や能力の測定に重点を置くのに対し、MBTIは思考・行動のスタイルを可視化します。
就職活動においては、自分の強みや適性、職場での働き方の傾向を理解するための参考として活用できるでしょう。
また、MBTIは結果に正解・不正解がなく、あくまで「傾向」を示します。

ーまとめー
MBTIで自分らしい働き方を探そう!

今回は、MBTIを就職活動に活かす方法や、タイプ別の強み・弱み・向いている仕事などを解説しました。
MBTIは、性格を決めつけるものではなく、「自分の強みが発揮される環境」や「ストレスの少ない働き方」を把握するためのツールです。
自己理解が深い人ほどミスマッチの少ない会社選びが期待できるだけでなく、内定後の満足度も高くなります。
ぜひ、MBTIをうまく活用しながら、自分らしいキャリアの第一歩を踏み出してください!
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まとめ
MBTIで自分らしい働き方を探そう!

今回は、MBTIを就職活動に活かす方法や、タイプ別の強み・弱み・向いている仕事などを解説しました。
MBTIは、性格を決めつけるものではなく、「自分の強みが発揮される環境」や「ストレスの少ない働き方」を把握するためのツールです。
自己理解が深い人ほどミスマッチの少ない会社選びが期待できるだけでなく、内定後の満足度も高くなります。
ぜひ、MBTIをうまく活用しながら、自分らしいキャリアの第一歩を踏み出してください!
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